引退

久しぶりの投稿となります。4年生の高渕です。

私は先日の全国国立大会をもちまして、幹部を交代いたしました。つきましては、これが私の最後のブログ投稿となるかと思います。引退に際しまして、皆様にご挨拶申し上げます。

 

まずは、先月北海道で行われました七大戦におきまして、初戦の東北大学戦で不甲斐無い試合をして皆様を落胆させてしまった事を心よりお詫びいたします。

私は大将での出場となり、私までの14人の先輩、後輩、同期の試合をずっと見て、応援していました。

 

これ以上良い展開は無いと言える程、素晴らしい内容でした。

 

正直、総合力や寝技の地力では東北大に分があったと思いますが、3年生以下の後輩たちが自分より格上の選手に対して、死に物狂いで今までに見たことのないような気迫のこもった試合をし、相手の取り役に連続で抜かれる事もなく、さらに値千金の勝ち星を挙げてくれました。相手の焦りが手に取るように伝わって来ました。応援していて言葉を失うほど、本当に感動しました。

また、同期の寺田も試合中に右手の指を負傷しながらも、一歩も引かず8分間攻め続け、大将決戦となりました。

ここで、私がしっかり引き分けて、代表戦へと望みを繋がなければなりませんでした。最上級生として、当然果たさなければならない仕事でした。

 

しかし、私はその仕事を果たすことは出来ませんでした。開始早々に足絡みの状態にされ、何も出来ないまま抑え込まれ一本負けしました。その瞬間、東大の負けが決定しました。私以外の14人は、本当に素晴らしい試合だったと思います。先輩方、後輩達は優しいので私を責めたりする事は有りませんでしたが、誰がどう見ても私の敗戦がチームの敗戦に結び付いたと言うと思います。

これまで私をご指導して下さった先生方、OBの先輩方のご恩を仇で返す様な試合をしてしまいました。敗北の瞬間、頭が真っ白になり、何も考えられなくなり、その後東京に帰るまで後輩、同期、OBの方々と誰とも目を合わせる事が出来なかった事を数時間前の様に思いだします。「こんな最低な自分になんで先輩達は怒らず、『お疲れ様』っていうんだろうか。自分はそんな言葉を掛けてもらう資格なんて一切無いのに。俺のせいで負けたのに。」とずっと考えていました。

 

 

 

私が幹部になったばかりの頃だと思いますが、ある先輩がこんな言葉をかけて下さいました。

「お前らの代は3人しかいなくて、心細いかもしれないけど、三者三様の重要な役割を持ってるんだよ。寺田は、柔道経験者で高校生の時に県で上位に進出したり、団体のレギュラーを務めたり、結果を残してきた後輩の、高渕は柔道経験者だけどそんなに強くなかった後輩の、そして堀内は柔道初心者の後輩の見本になってるんだよ。」

 

この言葉を聞き、私はとても身が引き締まる思いがしました。自分が見本となって、恐らく東大柔道部員の多くを占める、「一応柔道はしていたけれど、そこまで強くはなかった人間」が、東大柔道部での4年間でどのように成長すべきか、日ごろの練習、さらには試合結果で示さなければならないと思いました。

 

そのために幹部であった一年間、何よりも柔道を最優先し、強くなる事、結果を残す事をずっと追求してきました。

しかし、寺田が持ち前のパワーに加え、七大ルールへの順応に苦しみながらも、得意技の裏投を封印してまで腕絡、腕ひしぎ三角固等の強力な技で一本勝ちを量産し他大の脅威となる強力な取り役に成長し、堀内が正対下からの攻めをしっかり身に着け、得意技のスパイダーガードで強い相手を完封する様な試合が出来るようになったのに対し、私はあまりに成長度合が少なすぎましたし、結果も残せませんでした。結局最後まで、立ち技も寝技もどちらも中途半端で、これといった決め技も無く、試合で決まるレベルには達しませんでした。守りにおいても、体重の軽さ、力の弱さが最後まで改善されず、確実に守る事も出来ませんでした。

 

 

改めて幹部であったこの一年間を振り返ってみて、自分で納得のいく結果が何一つ残せなかった事が本当に残念です。また、先程述べたように、こんな自分を幾度となくご指導して頂いた先生方、多忙な中で稽古をつけて下さった先輩方のご期待に応えられるような選手になれず、本当に申し訳なく思います。そして何より、一年間付いてきてくれた後輩達の頑張りに七大戦で応えられなかった事が一番心苦しいです。幹部でいる時には、「自分の同期、後輩たちはこんなにも良い奴らで、こんなに日々頑張っていることを少しでも世の中の人に知ってもらいたい」という思いで一杯でした。そのために、何としても七大戦勝利を実現したかったのですが、それが叶わず残念です。

 

この度引退という事で日々の部活動からは距離を置きますが、柔道も、東大柔道部の事も心から大好きですので、ずっと応援し続けます。後輩達には、寺田や堀内の様な偉大な先輩を見習い、自分のスタイルを作り上げていって、試合で実力を十二分に発揮できる選手になって貰いたいと思います。

後輩の皆が一つでも多くの勝利を手にする為に、私も今後協力は惜しみません。私が道場に来たら、「よし、自分の技を試すのにちょうど良い練習相手が来た!」と思って、私を投げて、抑え込んで、絞めて、関節を取って下さい。皆が強くなるためには、自分の体はいくらでも貸します。

 

 

 

最後になりましたが、主務であった一年間は、大変なことも多くありましたが、それを上回る貴重で有意義な経験をさせていただきました。本当にありがとうございました。私の至らなさにより、様々な方にご迷惑をお掛けしたことを、この場をお借りしてお詫び申し上げます。

 

今後の東大柔道部のさらなる発展を心よりお祈りして、最後の投稿としたいと思います。

ありがとうございました。

 

4年 高渕 滋輝

引退” への1件のコメント

  1. 高渕君

    三年間と少しの稽古、また一年間の主務、どうもお疲れ様。最後に貴重な言葉を残してくれてありがとう。この言葉は、今後、後輩達に伝わっていくと思います。まだ主務明け恒例の寿司を食べに行っていないので、近々行きましょう。

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